不動産

古民家からの田んぼの風景

土地

土地を相続するとき、その大半は建物とセットになっている宅地でしょうか。 サラリーマンや元サラリーマン、会社役員が所有している土地はほとんどが宅地 でしょうし、それ以外に分類される土地は持ってないよ、というのが普通だからです。 宅地以外ですと農家の方なら広い田畑を相続することはありますし、山林なんて スケールの大きな土地が話しに出てくることもあります。 畜産業を営んでいらっしゃっていたのなら牧場というレアな相続も起こりますし、 宅地以外はあまり関係のない人が多いですが相続の対象となる土地の種類は結構 多岐にわたるのです。 少し多そうなのですと、駐車場経営者から駐車場を相続する、なんてのもあります。 他には何もないただの空き地、というのもありますが、相続される土地のほとんどは 被相続人がお亡くなりになる前からどこにあるのか知れ渡っているでしょう。 なのでいざその時が来ても慌てふためくことにはなりませんが、たまに不意打ちの ように知らされることもあるようです。

建物

土地と同じく建物も法的には不動産に分類されます。 住宅として使われている家屋が主になりますが、自営業の方なら勤務地であった 店舗も相続の対象になります。 住宅ですと借地に高い費用をかけて注文住宅を建てるようなことはあまりしませんし、 土地とセットで相続するケースが多くなるのではないでしょうか。 建物はやはり住宅用のものが多くなりますが、法人ではなく個人で所有している 建物なら5階建てのビルでももっと丈のある高層ビルでも相続の対象となります。 屋内でバレーボールが出来そうな広いお屋敷も、1チームの野球選手が全員宿泊 したり食事をするスペースを持つホテルのような建物でも、です。 一戸建てではなくマンションみたいな集合住宅も相続されますが、賃貸マンション だと所有権は被相続人にはありませんのでもらえません。 でも借りている、賃貸しているという権利は相続されますので、一緒に暮らしている 人が追い出されることはありません。

借地権

賃貸住宅を借りている場合、契約者である夫がお亡くなりになっても一緒に暮らし ていた妻はそのままそこで生活を続けたいでしょう。 そしてその望みはたいてい叶えられます。 これがどのような仕組みになっているのかですが、借りているという権利が夫から 妻に相続されて契約が続行するからです。 もしもこれが通用しないとなると、借家で数名が生活していた場合に契約者が死亡 してしまったら残りのみんなが追い出されることになってしまいます。 ただでさえ葬儀やらいろいろな手配で忙しく動き回らなければならないのに、来月 には引越しをしなくてはいけない、なんて事態になってしまいます。 これでは遺族も大変ですし、生活の基盤を失わぬようにこのルールがあるのでしょう。 また貸す方も何年か年数を定めて貸している場合がありますし、それがいきなり 途切れてしまうと困るので基本的には借地権などの契約も相続の対象となります。